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付け焼刃の書道漬け [雑記]

今日は一日、家で毛筆を握っていました。書道の師範試験の課題提出日だったのです。

私が受けているのは、子どもに教えられる資格となる初等科の二次試験。受けられる試験には順番があって、初等科をクリアしなければ、大人に教えるための試験は受けられない制度になっています。

とにかく何枚も書いて、その中から多少なりともマシなものを選んで、さきほど提出し終えたところ。

提出といっても書いた作品を誰かに提出するのではなく、半紙に書いた作品をスマホのカメラで撮り、その画像を指定のアドレスにメールで送るだけ。所属する書道会のコロナ対応です。

コロナが収束したら、以前の形に戻るのか、はたまたこのまま写メ提出が定着するのか……というのはともかく、メールで画像を送るだけというのは斬新だなあと思いつつ、提出しました。

もともと師範など恐れ多くて、私には無縁だと思っていました。私にとって書道は週に1回、何か継続して習い事をしていたいというだけのもの。もともとが下手ですし、コツコツ努力できるような性格でもないし……。

そんな私がせっせと朝から夕方まで課題と格闘していたのは、今のお師匠さんの影響です。うちの居室では、実際に提出するかしないかは別として、師範試験のある月にはその課題を全員にやらせさせます。だからうちの教室では、師範試験は特別なものでもなくなっているんですよね。非常に上手なやり方だなと思います。

たとえば子どもの頃に通っている塾が、目指す目指さないは別として、東大の試験問題を全員に解かせていたら、きっと東大は特別な人だけが目指すところ、という感覚はなくなるんじゃないかと思うんですよ。

何かに対して、心理的なハードルを作るのもなくすのも、教育なんじゃないかと思うわけです。

話を戻すと、提出間際に集中して書いたって、しょせん付け焼刃。大して腕が変わるわけでもないのに、少しでもいいものをと何枚も書いてしまうんですよね。微差を捻出しようともがく、そんな自分の行動を客観的に見ながら、苦笑い。

でも、その微差を求める気持ちって案外大事かも、と思えた日でした。



七々三
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