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5月、書道の師範試験(初等科)の一次試験に合格しました。 [お知らせ]

2か月ほど前のことになりますが、書道の初等科師範試験の一次試験に合格しました。
初等科師範は、子どもに教えられる免状のこと。

これまで先生になりたいと思ったことなど一度もなかったのですが、双龍先生から受験を勧められて参加してみたら、まさかの合格。せっかくなので、9月に行われる二次試験も受けようと思っています。

これまで、以前の師匠である双雲先生には何度も受験を勧めていただいていたのですが、私にとって書はあくまで趣味でしかなく、まさか教える立場になろうなどど考えたこともありませんでした。そもそも書の天才の仕事を間近に見てきた者としては、とても自分がその世界に入ろうなどとは思えなかった、というほうが正しいかもしれません。

そんな気持ちが変わったのは、弟さんの双龍先生の教室に移ったことです。双龍先生に出会い、その指導を受けるうちに、書に向かう気持ちが変化しました。というのも、双龍先生は書道界きっての理論肌で、文字の美しさやバランスを徹底的に理屈で解説してくださいます。

根が理屈っぽい私、双龍先生の説明を聞くうちに、少しだけ英語に耳慣れてきた英会話初心者のように、大いに刺激を受けたのでした。

文字の美しさとは何か、文字が美しく書けるようになるとはどういうことか、その糸口に触れられた気がしたのです。

ただ一発で合格できたのは、私に力でもなんでもなくて、双雲先生やその他の先生方が私の手を取って教えてくださったことが、いつのまにか体の中に蓄積されていたからでしょう。

8年間にもわたって先生方が愛情をもって指導してくださったことが、自分の身体の中で生きているというる感覚が、今はとにかく嬉しいです。

私には、字が上手になりたいという願望は特にありませんが、いい書をかける人間になりたいという憧れがあります。というとわかりづらいかもしれませんが、一つの道を探っていく過程に意義を感じているのだと思います。

双雲先生が、本当に上手くなるのは、師範試験を合格してからなんですよと、言ってくれてたことが今ならわかります。師範試験を受けることを決めてから、明らかに意識が変わりました。

日常を忘れて何かに没頭できる趣味を持ってっていることは、とても大切だと感じます。日々、仕事で頭を悩ませながらお、筆を持って半紙に向かっている間は、すべてのことを忘れことができます。

その時間が今の私にとって、とても大切に感じられます。

正直、硬筆の課題提出前のために、眠い目をこすりながら、鉛筆で「あいうえお」と夜中に書いている時は、いかがなものかと思いましたけど、そんな時間が人生にあってもいいかもしれません。

いつか子どもたちに書を教えてあげられる時がくるかも、と思うと、とても貴重な努力のような気もしました。

あと数年で還暦を迎える私にも、そこからの人生を生きる希望が与えられるのです。



七々三
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