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手書きの原稿 再考 [言葉の力]

10月に入って、システムの変更があったみたいで、このブログに突然、ログインできなくなって四苦八苦してました。結果的に、パスワードをもう少し複雑なものに変えろ、ということだったのか、とわかったんだけど、そういうのは事前にメールで通知してほしい。

10年ほど同じパターンでログインしてきて、いきなりパスワードが違います、とか言われて、かなり狼狽してしまいました。


このところ、いろんな取材をしたり人に会ったりで、ご報告したいことも多いのですが、それはまた後日にして、久しぶりにデザイナーのSさんに会った話を書きます。

Sさんは、僕より少しだけ年上で、もう20年以来お付き合いしている方なんですけど、ここ数年、デザインのことより、文章のほうに関心が強いというちょっとおもしろい人なんですよね。

この頃は新聞のコラムを手書きで書き写すことを日課にしているとか。僕も若い頃は勉強のためにそんなこともしてたけど、デザイナーさんが50代半ばにして文章に目覚めるっていうのは、面白いなと思って話を聞いてました。

そのSさんに、ライターやめろと盛んに言われて、なんだと思ったのでした。が、別に僕の文章にケチをつけたいのではないようです。というより、今やライターは誰でもやれる仕事になっちゃったんだから、お前さんが30年もやってきた価値が伝わらない、と半ば本気で言ってくれているのです。

どうやらSさんの主張の大まかなところは、肩書の話なんですね。でも肩書を変えるだけではダメだそうで、文章というものをもっと大事に書くシーンをつくれというわけです。そしてそれは手書きでなければならんというのですよ。この人、やっぱり面白い。

かれこれ20年以上は、手書きの原稿を書いてない私。でも出版業界に入った頃は、まだ手書きで原稿を書いてました。印刷屋さんにも原稿用紙で入稿していたのです。その後、ワープロが普及し、インターネットの時代になってパソコンで書くのが当たり前になっていく中で、たしかに手書きの頃とは自分の原稿の質も変わったかなと思います。

原稿がデータと言われ、記事がコンテンツと呼ばれるようになっていく間に、メディアから求められる文章はすっかり変わっているのだというのがSさんの見立て。だから最近の記事は言葉に力がないと嘆くのです。なるほど。

これから手書き、ということも少し考えてみようかな、と思い始めたのでした。まあ、ブログは相変わらずキーボードでぱたぱたやっていくしかないですけどね。


七々三




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