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アメリカはフェアだな――大谷翔平MVP受賞に思う [社会事象]

アメリカ・メジャーリーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が先週、MVPを受賞した。日本のメディアもそのことで持ち切りだ。

この受賞で私が思ったことは2つ。1つはアメリカでは成功した人への評価はフェアだなということ。もうひとつは、時代や歴史を変える偉業に対するリスペクトが徹底していること。

彼がまだ日本で活躍していた頃、彼の二刀流に対する野球界やメディアの反応は、けっして暖かいものだけではなかった。

一方、アメリカメディアはどうか。もちろん冷ややかな目はあったが、それよりもはるかに彼の挑戦に関心を示し、期待する声が強いと私は感じていた。今年などはあのベーブ・ルースと比較し、それよりも上だとする評価も出ていたが、これはすごいことだ。もし日本で外国人選手が大活躍したとして、その実力を王、長嶋、あるいは沢村や稲尾と比較する人はいるだろうか。

その意味で、アメリカメディアの評価軸は常にフェアだ。今年は特に、米国内でアジア系が不当に攻撃されるという悲しい現象が起きただけによけいにそう感じてしまう。

大谷選手のこれまでの歩みを考えると、彼の本当のすごさは、野球の技術的な力もさることながら、周囲の冷ややかな評価にも屈せず自分を貫いたことにあるように思う。

アメリカに渡ってもまったくブレずに自分を貫いた。自分を貫く勇気と行動力。それがなければ本当の実力を開花させるところまでたどり着けない。

自戒を込めて言うが、周囲の空気を常に気にする日本人にとってこれはもっとも苦手なことだ。それをやろうとすると、つい周囲を敵に回して孤立してしまう。比較対象にして申し訳ないが、イチロー選手はそのパターンだったように思う。

大谷選手がメジャーで二刀流を開花させた要因は、もちろん彼の恵まれた身体能力と不断の努力の賜物に違いない。だが、彼のもっとも特異な能力とは、この日本において周囲に屈することなく、かといって周囲に波風を立てることもなく、常に笑顔で自分の道を歩き続けてきたことではないか。

妙な言い方になるが、大谷は日ハムに入団した時から、中身(精神)は日本人ではなかった。日本政府からの国民栄誉賞の打診を速攻で辞退したのもわかる気がしてくる。



七々三




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