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シンプルな組織活性論 [ライター的]

あれはもう、かれこれ10年以上も前になるのかな。日本女子マラソン界のトップアスリートで、今はマラソンの普及活動のほかタレントとしても活躍する谷川真理さんを取材したことがあった。

彼女が走る姿を撮影するために冬の早朝、皇居に集合した。

その朝は前日とはうって変わって強い冷え込みとなり、カメラマンも編集者も背中を丸め白い息を吐きながら「使い捨てカイロ持ってくればよかったな~」とか「もっと厚いコートを着てくればよかった」と震えながら準備をしていた。

その時、トレーニングウエア姿でアップを始めていた谷川さんが、われわれスタッフに向かってこう言った。

「みなさんもちょっと走ったらどうですか?」

思いもよらない言葉に、一瞬、あっけにとられた。そして笑い声が起こった。

谷川さんは「え、なんで驚く?」と怪訝な表情を浮かべていたけれど、言われてみればその通り。どうせならと、しばしみんなで体を動かしていたら、体があったまってきた。それだけでなくテンションも上がって、見た目にその場のエネルギーが高まった。

これがあればとか、こうしておけばと思うことは多いけど、案外、自分が体を動かすことで解決することってありそうだ。

最近、この考え方を冷え込んでいる日本経済に何か応用できないかなあ、とふと考えることがある。それは飛躍のし過ぎとわかってはいるのだが。

そういえばある大手企業では緊急事態宣言下、朝のオンラインミーティングの時に、みんなそろってラジオ体操をしていると聞いた。そのことと関連づけていいかどうかはわからないけど、その会社はコロナ禍でも新規事業の立ち上げを果たしたし、コロナ禍でも業績を順調に伸ばしている。

我ながら単純化しすぎだとは思うのだが、それでも言いたい。

企業にとって最新のマーケティング理論や経営論でビジネスモデルや売り方を入念に設計するのも大事なことだけれど、もっと原始的でフィジカルなところに何か答えがあるような気もするのである。

同時に、企業活動だけではなく、国民一人ひとりの行動もまた、経済を大きく左右しているわけだ。せっかく政府がない知恵を絞って大盤振る舞いした給付金を、ほとんどの人は貯金していたという。

そこはがんばって使うところでしょ。冷えた体も自分が動くことで温められるように、国民一人ひとりが動くことで日本の経済もあったまると思うんだけどなあ。

さて、朝6時になったので、私も今朝のウォーキングに出かけてきます!


七々三




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