新刊のご紹介『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった１つ』（かんき出版）

7月２３日（火）

先日、１冊の単行本（見本）が自宅に届きました！ 

タイトルは『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった１つ』（かんき出版）。著者は、慶應ビジネススクールの人気教授、髙木晴夫氏。

昨年の６月に、かんき出版さんから、「渾身の１冊を作っているので、手伝ってほしい」とのオファーをいただいてから、かれこれ１年以上。ようやく本になり、 本日、７月２３日から、全国の書店に並びます（すでに一部の書店では先行発売中）。

 

・部下をやる気にさせるにはどうすればいいか？
・有能な社員に育てるには、どうすればいいか？
・みんなで力を合わせて目標を達成するにはどうすればいいか？
……若手マネジャーの悩みや迷いは尽きませんね。

世のマネジャーが日々悩み、葛藤し、模索しているこのテーマに対して、やるべきことは「たった１つ」だと本書では言いきっています。

その「たった１つ」のこととは何か？　それは人、もの、金、情報など、組織内のさまざまなものを「配る」ことだと、髙木教授は伝えています。では、配るとは何か、配るために何をすればよいのか。

著者の髙木教授は、ＮＨＫ「白熱教室JAPAN」にも出演されたことでも知られる、慶應ビジネス・スクールの人気教授です。髙木教授は、日本にハーバード流対話型授業を最初に取り入れた方で、日本における組織マネジメント研究の第一人者。その髙木教授が、この本を作るためだけに、全７回に渡る特別講義を敢行したのは去年の秋のこと。私は、その授業の内容を忠実に、１冊にまとめるお手伝いをさせていただきました。この本は、髙木教授の長きに渡る研究の集大成であり、なおかつドキュメントでもあります。

本書では、すべての分野の組織に通用する基本的で本質的なマネジメント手法と同時に、現代の企業経営が抱える問題も解決する、最先端のマネジメント手法を紹介しています。しかも、複雑な理論を展開するのではなく、シンプルにたった一つの法則にまとめてわかりやすく解説しています。 

私は、今回の特別講義の一部始終を、教室の片隅で聴講させていただきました。これからマネジャーになる人はもとより、すでにマネジメントの仕事をしている人にも、必ず役立つものと確信しています。

出版不況の中、その分野の第一人者に心行くまで内容を考えていただき、なおかつ社会人の学生がたにも参加していただいての特別授業を執り行うという大掛かりな制作手法は、最近では稀にみる贅沢な本作りでしたね。授業内容を決めるだけで１年を費やし、全７回（まとめ講義がもう1回で計8回）にわたる特別講義は、３カ月に及びました。

そこから原稿にまとめるのにおよそ６か月。まさに渾身の一冊です。これだけの大掛かりな本作りに参加させていただいたことは、ライターとして有難いことです。

本書で、髙木教授は、「経営者とは、医者や弁護士とともに、専門能力を持った人である」と断言しています。経営が専門能力である以上、その知識や方法をしっかりと学ぶ期間が必要なのです。しかし、多くの会社では、辞令が下ると同時に、マネジャーの仕事に従事することを余儀なくされます。いまやマネジメントは現場で学ぶもの、という考え方が一般的になっていますが、肝心の専門能力を身につけないままでマネジメントの仕事はできない。多くのマネジャーが迷いの淵に立たされているのは、そのためだと髙木教授は語っています。

だからこそ、マネジャーになる前に、マネジメントの本質を学び、部下に生き生き仕事をしてもらい成果を上げていくための手法を学ぶべきだと、今回の本作りを通じて私も思いました。本来はビジネススクールや社会人大学院で経営を学ぶのが理想ですが、それができるビジネスパーソンはほんの一握りにすぎません。そこで、学校に通うチャンスを得なかった若手のマネジャーにＭＢＡのエッセンスを身につけてもらい、なおかつ今日から実践できる方法を本書は提示しています。 

私自身も勉強させていただき、髙木教授に心からお礼を申し上げます。より多くのビジネスパーソンに、髙木教授が長年の研究から導き出したマネジメントの極意に、触れてほしいと切に願います。

素晴らしい講義内容をこれだけの内容に仕上げられたのは、優秀な編集者がいてこそ。この企画を通じて、久しぶりに、感心するほど有能な若手編集者に出会えたことも大きな成果でした。

かんき出版の濱村眞哉さん、ありがとうございました！ 

プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ

• 作者: 高木 晴夫
• 出版社/メーカー: かんき出版
• 発売日: 2013/07/24
• メディア: 単行本